

注文住宅で家を建てるとき、どのくらいの費用がかかるのか気になりますよね。今回は、栃木に注文住宅で家を建てたときの費用の相場や、その内訳について解説していきたいと思います。
注文住宅の費用の相場の参考になるのが「2017年度フラット35 注文住宅融資利用者の主要指標」です。この調査は住宅金融支援機構に提出されたフラット35の借入申込書から集計したデータを基に、融資を受けて購入した建売住宅や注文住宅、マンションなどにかかった費用などを見ることができます。
今回はこちらの調査から、栃木県の注文住宅の費用と床面積について、土地ありと土地なしに分けて全国の数字と比較していきましょう。
2017年度の栃木県の土地付注文住宅の戸当たりの所要資金は3,654万円でした。この所要資金には、土地取得費が含まれています。
同年度の全国平均は4,039万円で、栃木県は47都道府県中28位です。費用が最も高かったのは東京都の5,592万円で、最も低かったのは鳥取県の3,051万円でした。
同年度の栃木県の土地付注文住宅の戸当たり床面積は116.8㎡(約35.33 坪)で、全国平均は113.3㎡(34.27 坪)です。ここから算出すると、栃木県では1坪あたり約103万円、全国平均では1坪あたり約118万円の費用がかかっていることになります。
栃木県で建てられた土地あり注文住宅は全国平均に比べて比較的土地は広く、坪数当たりの費用は安いということが分かりました。
次に、土地の取得費用を含まない注文住宅の建設費用の相場をみていきましょう。この調査では、土地取得のための借入のない方だけを対象としており、集計件数が10件未満の都道府県は除外しています。
2017年度の栃木県の注文住宅の戸当たり建設費は3,143万円でした。全国平均は3,356万円で、栃木県は45都道府県中33位です。平均費用が最も高かったのは東京都の3,936万円で、最も低かったのは鹿児島県の2,824万円です。
土地取得のための借入がない場合の、栃木県の注文住宅の戸当たり床面積は127.9㎡(約38.69 坪)で、全国平均は128.2㎡(38.78 坪)でした。ここから算出すると、栃木県では1坪あたり約81万円、全国平均では1坪あたり約87万円の費用がかかっていることになります。
栃木県で既に土地を所有していて注文住宅を建てる場合、1坪あたり約81万円の費用がかかり、全国平均より安い値段で家が建てられる傾向にあることが分かります。
家を建てるときの予算を立てるには、どのような費用がかかるか内訳を知っておく必要があります。
注文住宅で家を建てるときには、本体工事費用・別途工事費用・諸費用の3種類のお金がかかり、この3つの合計が総費用となります。この3つがどのような費用か解説していきたいと思います。
本体工事費用は、建物本体を建てるためのお金で、基礎工事や家の骨組み、内外装、屋根、設備などを含みます。庭や駐車場などにかかる費用は含まれません。一般的に総費用の70〜85%程度が相場となっています。
本体工事費用は家の面積や、どのような部材で建てるのかなどによって大きく変わってきます。家を建てるときに最もお金のかかる部分なので、慎重に予算と照らし合わせて内容を決めていくことが大切です。
別途工事費用は、建物本体以外の工事にかかってくるお金です。例えば、次のようなものが別途工事費用としてかかってきます。
別途工事費用は総費用の約15〜20%程度が相場ですが、土地などの条件によっては必要な金額が大きく変わってきます。購入した土地の地盤が弱かったり高低差があったりすると、別途工事費用が高くなってしまうので、土地選びの際には注意したいところです。
諸費用とは住宅を建てる前後にかかってくるお金です。さまざまな手続きにかかる手数料や税金などがこれに含まれます。例えば次のような費用です。
諸費用は総費用の5〜7%程度が相場です。現金で支払わなければならないものが多いので、まとまったお金を準備しておく必要があります。
注文住宅にかかる総費用の本体工事費用が全体の約70〜85%、別途工事費用が全体の約15〜20%、諸費用が全体の約5〜7%の割合です。そこでこの割合から資金計画について考えてみましょう。
例えば総費用が3,000万円という予算なら、本体工事費は約2,100〜2,550万円、別途工事費用が約450〜600万円、諸費用が約150〜210万円ということになりますね。諸費用は現金で支払うことも多いために、10%の300万円程度見ておくと安心でしょう。
最近は「頭金0円」といった住宅もありますが、これは「頭金=総費用ー住宅ローン借入額=0円」ということです。頭金を多く支払うと、住宅ローン借入額を減らすことができます。
また、手付金といって土地の購入や住宅会社の契約のときに先に支払わなければならないお金もでてきますし、引っ越し費用なども自己資金で準備しておく必要があります。
注文住宅では諸費用もかかりますし、住宅ローンに組み込めない出費もでてきます。自己資金はある程度準備しておき、無理のない資金計画を立てましょう。